鉄の他に2%以下の炭素を含んだ合金で、鋼または鉄鋼と呼ばれる素材です。
炭素の含有量によって、純鉄・鋼・銑鉄などと呼び分けられています。
炭素だけでなく、他の金属元素を加えたり、熱処理を行うことによって、その強さや硬さや性質を自由に調節することができます。
金属を高温に加熱した後に冷却し、硬さを増大させるための加工法です。
鉄表面に付着した水分と大気中の酸素が化学反応(腐食反応)を起こし、サビを発生させます。
サビ発生は、表面にコーティングを施し、鉄に水分を付着させないことで防げます。
鉄の一種で、鉄に炭素以外の特殊な元素を加えて使用用途に合わせた(鉄にはない)性質を持たせた鋼のことで、別名「特殊鋼」とも呼ばれる素材です。
耐熱性、耐食性に優れ、普通鋼では耐えられない厳しい環境下(自動車部品・建設機器・産業機器・電気機器)で使用されています。
金属を高温に加熱した後に冷却し、硬さを増大させるための加工法です。
特殊鋼の一種で、鉄やアルミに比べ耐食性に優れたサビにくい素材です。一般的にはサビないイメージがありますが、サビないわけではありません。
ステンレスがサビにくいのは、含有されるクロムが酸素と結合して肉眼で見えない厚さの保護皮膜を形成し、この皮膜がサビを防ぐ働きをするためです。
仮に保護皮膜が壊れても、含有するクロムが酸素と結合して保護皮膜を再生し、耐食機能を取り戻します。
サビの発生は「何らかの原因により不動態皮膜が破壊され、その再生が妨げられる」ときに起こります。
表面にほこり・すす・ちり・鉄粉・塩分・酸・薬品が付着する環境下においては、酸素を供給するスキマがなくなることで酸素不足となり、不動態皮膜が破壊されてサビが発生する可能性があります。
《もらいサビ》
鉄などの異種金属のサビがステンレスの表面に付着し、ステンレス自体がサビたように見える現象です。この状態が長時間続くと不動態皮膜が破壊され、ステンレス自体のサビにもつながります。(この現象はステンレスキッチンでも起こります。)
鉄や銅に比べ比重は約3分の1と軽く、耐食性・加工性等に優れた素材です。
皮膜処理(アルマイト処理)等の表面処理を施すことにより、表面を硬くしたり、防食効果を高めたり、より美しくすることができます。
皮膜処理の際に、自然発色や電解着色などによってアルミニウムに多彩な色をつけることが可能です。
建築外装や包装材などデザイン性が強く求められる分野に最適の材料です。
エンジン部品・熱交換器・反射鏡・断熱壁・化学工業用部材としても使用されています。
銅と亜鉛の合金で、別名「黄銅」とも呼ばれる素材です。
柔らかく加工性が良いことや金色に近い見た目の美しさより、用途が広く金物にも多く使用されています。
亜鉛の割合が増すごとに硬さが増しますが、同時にもろさも増す特性があります。
通常、水分や大気中のガスによって、「表面が黒ずみ(酸化)」が発生したり、付着した手の汗や油分による「緑青」と呼ばれる緑色のカビが発生します。
次第に色合いが濃くなり、輝きが失われていきます。5円硬化が代表的な例です。
亜鉛ダイカストとは、亜鉛を主成分とした合金を金型に高圧で流し込んで造る製法(鋳造)のことです。
精密な非鉄金属鋳造の生産方法の中で、生産性・強度・外観の美しさなどに優れています。
寸法制度が高く、電子・光学・精密機械部品等に多くの環境で使用されています。
酸性の湿気と接する環境においては、腐食が起こります。
熱処理によって含有炭素を脱炭または黒鉛化した鋳鉄のことです。肉薄で強い鋳物ができるため、
自動車部品(ステアリングボックス、パワーステアリング用など)・鉄管継手・各種車両部品・電送部品などに利用されています。
重要な機械材料として自動車・足場仮設材・景観材関係に広く使用されています。
展延性、耐食性、メッキ性が良く、衝撃破壊に強く、粘り強く割れにくい性質があります。